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2012年2月

もぐもぐ

ご無沙汰しております。

調査員の栗ちゃんです。

 

我々調査員は、関東を主として、全国各地を飛び回っています。

その中で、僕の一番の楽しみは「食べる(飲む)」こと。

どんな職種でも、仕事をやり終えた後の食事は格別なものだろうと思いますが、こと探偵においても同じことが言える。

長時間神経を研ぎ澄まし、無事に任務を遂行できた瞬間は、ぺこぺこのオナカを達成感と安堵感が優しく包み込み、

その快感は食において極上のスパイスとなり、再び口にした時、あの得も言われぬ感動を思い出させてくれるのだ。

今日はそんな僕だけの「味」を、ご紹介しましょう。

 

 

 

入社後初めて成功した案件だった。

ターゲットは探偵に追われていることを知っていて(奥さんがばらしちゃった)、我々をおちょくってくる。

それでもめげずに、何度も何度も挑戦して、やっと女と同居している証拠をつかんだ。

本当に嬉しくて(不謹慎かもしれませんが^^;)、自分の将来とこの職業を重ねられた瞬間でもあった。

 

そんな感動も束の間

ぼちぼち帰ろうかという時に、寝不足ハイテンションの原坊が口を開いた。

 

「築地で海鮮丼食べようよ~~~」

 

?!

 

一瞬耳を疑った。

眠気と疲労が一気に襲いかかってきているこの状況で、何故そんな発想が生まれるのか。

困惑する僕に、追い打ちをかけるように再び口を開いた。

 

「成功したお祝いしようよ~~~奢ってあげるから」

 

先輩にそこまで言われてしまっては、断るわけにはいかない。

まぶたを擦りながら、築地に向けて車を走らせた。

 

目当ての店もない僕らは、適当な海鮮丼屋に落ち着き、オーソドックスな海鮮丼とあら汁を注文した。

わさびをたっぷりと醤油に溶かし、丼にぶっかけて、まず一口。

うん、うまい。

東北の海沿いで育った僕は、海鮮物に関してはそこそこ舌が肥えているつもりだったが…流石築地。

せっかくならちゃんと店を選べばよかったなどと考えながら箸を進めるうちに、あら汁に手をつけていないことに気づき、一口すする。

 

っ…!

 

思わず目を閉じ、味覚と嗅覚を研ぎ澄ました。

魚の程良い香りが鼻を抜け、ダシの効いた濃いめの汁が舌に沁みこんでいくその味は、飲み込むのをためらう程だった。

意を決して飲み込んだ瞬間、優しさが全身に沁みわたり、舌の底から湧きあがる衝動が僕の理性を壊す。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

正気に戻った僕が目にしたものは、空の丼とお椀だった。

 

 

食事が終わってしまった…

満足感と虚無感が入り混じる。

 

僕は悩んだ。

もう一杯食べるか否か。

お腹は十分に満ちている。

でも…食べたい…

 

…違う!

食べるということは、生きるための行為だ。

口に入れる全ての物への感謝を忘れてはいけない。

嗜好もあろうが、過剰に食しては食材に申し訳がない。

 

そして僕は決意した。

食に対して真剣に向き合おうと。

この時から僕の、本当の食事が始まったんだ。

腹八分目を座右の銘に…

 

築地編 完

 

 

----≪次回予告≫BGM:エヴァのあれ----

 

全国各地へ飛ばされる調査員達!

春夏秋冬、山と海!

数あるご当地グルメの中から何を選び食すのか!

 

 次回

「見知らぬ天丼」

 

この次も、サービスサービスぅ~

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公開は未定です。

 

 

栗ちゃんでした(^^)

 

賽は投げられた

早いもので、今年も2ヶ月目に突入しました。

本日はわたくし、杏ちゃんがお送りいたします。

 

皆さん、探偵の歴史はご存知でしょうか?

イギリスの有名な言い回しで、「世界で2番目に古い職業」と表現されるのは、

探偵という名でなくとも、スパイ・隠密がいたからでしょうか。(ちなみに1番古い職業は売春婦だそうです)

日本では、明治時代の産業革命以降、個人での情報収集が困難になり、企業調査から始まりました。

 

今でこそ、探偵≒浮気調査と思われがちで、実際浮気調査の依頼が大半を占めますが、

個人向けの大衆調査が始まったのは昭和40年代からなのです。

それ以前は、お妾さんが認知されていましたし、不倫も一般的ではなかったですからね…

探偵の仕事も歴史と共に変化していくわけです。

 

日本は探偵後進国であり、業法が施行されたのもほんの5年前のことです。

早く世間の認知度が上がって、胡散臭い商売と思われないようにするには、

真っ当な仕事をするのが我々の使命であります。

 

依頼を受けたその時に、賽は投げられているので、結果によらず、やりきります。

 

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